2013年05月08日

「稲妻が輝く瞬間」という名の詭弁

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バイ&ホールド投資を啓蒙する人が使うロジックの一つに「稲妻が輝く瞬間」というものがあります。

曰く「株価は一日で大きく上昇する時がある。大きく上昇した数日を逃しただけで運用成績はひどく悪化する。株価が大きく上昇する、いわゆる『稲妻が輝く瞬間』を捕らえるためには、常に市場に居続けなければならない。だからバイ&ホールド投資が有効である。」

これはチャールズ・エリス氏の「敗者のゲーム」の中で使われているロジックです。一見もっともらしく聞こえるのですが、実は大きな欠陥があります。欠陥は市場効率仮説支持者のドグマであるランダムウォーク理論に内包されています。

株価がランダムウォークする、つまり株価の一日あたり騰落率が左右対称の正規分布の形状で分布している、と考えるのであれば、株価が一日で大きく上昇するのと同じ確率で、一日で大きく下落することもありえるはずです。

なのに、株価が大きく上昇した上位数日だけを取り除いて運用成績の悪化を計算するのはフェアな態度ではありません。上手でも下手でもないデイ・トレーダーを想定するのであれば、大きく上昇した上位数日だけを運用成績計算から取り除くのではなく、大きく下落した数日も同じように取り除いて運用成績を計算すべきです。そうすると、正規分布する騰落率の両端を捨象するだけなのですから、騰落率の平均値は捨象前でも後でも変わりません。つまり、運用成績は変わらないのです(ちなみにリスクは低下します)。

バイ&ホールド投資によって市場に居続けると、一日で株価が大きく上昇するという良い意味での『稲妻が輝く瞬間』を捕らえられますが、それと同時に一日で大きく下落するという悪い意味での『稲妻が輝く瞬間』も捕らえてしまうことになるのです。

バイ&ホールド投資家は、アベノミクスと黒田日銀バズーカ砲による株価上昇という『稲妻が輝く瞬間』を捕らえたでしょうが、数年前にはリーマンショックによる大暴落という悪い意味での『稲妻が輝く瞬間』もばっちり捕らえてしまったはずです。この事実を隠蔽し、「相場に続ければ大儲けの瞬間を捕らえられる」とだけ喧伝するのは、誠実な姿勢とはいえません。

「大儲けの瞬間を捕らえられる一方、大損の瞬間も捕らえてしまう。株価がランダムウォークする場合、トータルの結果は収支トントン」とフェアに説明すべきです。

なお、「敗者のゲーム」はすばらしい名著です。投資に対する謙虚な姿勢を思い出させてくれます。今回指摘したのは唯一間違っている点であり、そのほかの部分は何度も読み返すに値します。

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posted by 市原 at 23:19| Comment(1) | TrackBack(0) | 投資手法についての考察 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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nike ランニング
Posted by nike japan at 2013年10月11日 11:00
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