2010年05月17日

なぜ「12ヶ月」移動平均を使うのか?

今までの記事を読んでいただいた方は、移動平均をつかった投資がいかに、リスクを下げ、安心して長期投資できるかがご理解いただけたかと思います。

ここで、素朴な疑問を抱く人もいるでしょう。「なぜ12ヶ月移動平均なの?」

12ヶ月移動平均と同じ1年間の移動平均を表す指標としては、200日移動平均や52週移動平均のほうが有名です。

実は、200日移動平均でも52週移動平均でも12ヶ月移動平均でも、リスク・リターン特性に大きな違いはありません。

それではなぜ、「200日」でも「52週」でもなく、あえて「12ヶ月」を使うのでしょうか。その理由を説明します。


毎日や毎週計算するのは手間がかかる

第一の理由は、月次の価格データを使うと、価格チェックの頻度がちょうどよいからです。

12ヶ月移動平均を使う場合は、毎月末の価格を取得し、12ヶ月移動平均を計算します。計算は1ヶ月に1度行うことになります。

200日移動平均を使う場合は移動平均を毎日計算する必要があります。52週移動平均を使う場合は移動平均を毎週計算する必要があります。投資だけで生活している人なら毎日や毎週計算できないことはありません。しかし、仕事や趣味を持ち、投資は自分の生活のごく一部である人がほとんどでしょう。そのような人にとっては、毎日もしくは毎週価格をチェックし移動平均を計算するのは負担が大きいでしょう。


200日移動平均や52週移動平均ではトレード回数が増える

200日移動平均では、価格と移動平均の毎日比較します。価格と移動平均が接近し、頻繁に交差するような場合には、頻繁に売りと買いを繰り返すこともあり得ます。

トレードすると、取引手数料がかかってしまいます。例えば、ETFを売買すると証券会社に取引手数料を支払う必要があります。投資信託では、買う時には手数料のかからないノーロード投資信託がありますが、売るときには信託財産控除額という解約手数料がかかるものが一般的です。

トレードの回数をなるべく減らし、取引コストを節約することが大切です。取引1回の手数料は大したことがなくても、長期間にわたって積み重なっていくと、パフォーマンスに大きな差となって現れます。

下のは、12ヶ月移動平均、52週移動平均、200日移動平均のそれぞれを使った場合の1年間平均トレード回数です。200日移動平均を使った場合は、資産によってばらつきはありますが、だいだい1年間に5回程度のトレードが発生しています。52週移動平均を使った場合は平均して年間3回前後のトレードが発生しています。12ヶ月移動平均を使った場合は、どの資産でもトレード回数はおおよそ年間1.5回となっています。12ヶ月移動平均が格段にトレード回数を低く抑えることができることが分かります。

Trade costs of 12MA 52MA 200MA.JPG

12ヶ月、52週、200日のどれをつかってもパフォーマンスに大きな違いありませんが、取引コストを考慮すると、取引回数の少ない12ヶ月移動平均を使うことが最も合理的なのです。


以上のように、リターンやリスクに大きな違いがないのですが、計算頻度が月に一回と一番面倒臭くなく、トレード回数が最も少なく取引コストを抑えることができるので、「200日」や「52週」よりも、「12ヶ月」を使うのが最も合理的なのです。

次回は、なぜ移動平均投資が有効に機能するのかを、行動ファイナンスの観点から検証してみます。

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posted by 市原 at 08:05| Comment(0) | TrackBack(0) | 移動平均投資法の解説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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