2010年04月24日

世界分散投資が機能しなくなった3つの理由

幅広い地域の様々な種類の資産に投資する、世界分散投資は、長期的にはリスクが小さく投資リターンの高い投資手法として紹介されます。かつてはそうであったかもしれません。しかし現在では、世界分散投資は昔よりもリスクの高い投資手法になってしまいました。それは次の3つが大きな原因です。


1.金融商品の発達

金融理論の発達により、金融派生商品が生まれました。これにより投資家は手持ちの資金の数十倍、数百倍の投資を行うことが可能になりました。これによって投資家が投資する規模が拡大し、莫大な投資資金が市場に押し寄せると一気に上昇し、そして投資資金が引き揚げると市場が一気に下落する、というようになりました。

投資信託やETF、FXといった金融商品、金融サービスの普及によって、これまで自国の株式を買う程度だった個人投資家も、世界中のあらゆる資産へ投資することが可能になりました。不安心理によって狼狽売りをする傾向にある未熟な投資家ですらあらゆる資産に投資できるようになったことが、世界中の資産のボラティリティを上げることになりました。


2.経済と投資家のグローバル化

経済が国ごとにバラバラに動くのではなく、各国の経済が影響を与えあい、密接に関係するようになりました。一国の不況や金融システム崩壊が、他の国にも影響を与えるようになりました。

モダンポートフォリオ理論の発明によって、投資家は世界中に分散投資するようになりました。そして、投資家心理が冷え込むと、投資家は世界分散ポートフォリオを自国通貨建ての現金や米ドルに換金するようになりました。これにより、どこかの国に危機が起きたとき、他の国や他の資産に影響がない場合でも、投資家は全ての世界分散ポートフォリオを換金するため、世界中でリスク資産が下落するようになりました。


3.インターネットによるコミュニケーションの加速と拡散

インターネットによる情報伝達の発達によって、投資家のパニックの伝達スピードが速くなってしまいました。また、パニックが拡散する範囲もインターネット普及前と比べると大幅に広くなりました。

そのため、これまではパニックが特定地域に限定されていたのが、今では世界中の投資家がほぼ同時にパニック状態になる環境が整えられてしまいました。


このように、(1)金融商品が発達し、(2)世界中の人々に投資機会が与えられて世界中の投資家が世界中の資産へ投資できるようになり、(3)インターネットの普及によって世界中の投資家が同時にパニックを起こし、世界中の資産を先を争って売る、という状況になったのです。そのために、ひとたび世界的なパニックが起こると世界中の資産価値が同時に下落してしまいます。

これが、世界分散ポートフォリオをバイ&ホールドする投資手法のリスクが今まで以上に高いものとなった理由です。

これからは、世界分散投資だけでは危険だということです。私たちは、世界分散投資よりも効果的にリスクを抑制するための新しい投資手法を必要としています。

私は、移動平均投資が新しい投資手法の一つの候補であると考えています。このブログでは、バイ&ホールドに代わる投資手法である移動平均投資の全てを紹介していきます。
 
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この記事へのコメント
昔、このブログを書いておられたんですね(↓)。http://smartinvestor.seesaa.net/category/5593904-1.html

近い考えの方もおられるようです(↓)。
イ.http://www.core-net.jp/model-dc-perform.html
ロ.http://www.core-net.jp/column/m20090130.html
ハ.http://www.core-net.jp/column/m20080320.html
私の考えは、テクニカルとファンダメンタル(↓)、両方で赤信号のとき、最低限やるべきことは、株(REIT、コモディティも?)は買わない、減らす、或いは売るだと思っています(TAA?)。
http://japan.pimco.com/LeftNav/Bond+Basics/2004/yieldcurve.htm

私も市原さんの考え方に近いです。今日のブログに掲げている1.〜3.、現代ポートフォリオ理論ができた1980年代にはなかった事象です。ロシア、中国は共産圏。資本主義はご法度。こんなとこから巨大マネーの出入りは無かった。金融取引市場に今までにない、処理しきれない巨額なカネが流出入してベキ分布になった。上にも下にも”ブレ”がデカくなった。FXもしかり。昔はミセズワタナべ(日本の主婦)がレバレッジ掛けて為替取引なんて、やってませんでした(笑)。

まあ、お互い上手く乗り切りましょう。ではでは。
Posted by Werder Bremen at 2010年04月24日 12:37
ツイッターの返事、どうもです。市原さんのモデル、恐らく小生のイ.で取り上げたものとほぼ、同等と思われます。この長野のFPさんのを例に解説すると、2009/7→2009/9、2009/12→2010/1、株を買う、保有していた訳ですが±0。或いは2007/9末→2007/10は−(↓)。
http://www.core-net.jp/realtime/dc/dc.html
どうしても、テクニカルだけだと無理があると思うんですよ。ここまで、あくせくと売買しなくてもと。因みに逆イールドカーブだったようです、2006/中旬〜2007/中旬頃(↓)。
http://m0nch1.blog.shinobi.jp/Entry/474/
モデルのほうも、2006/05、2007/03に株から降りろのシグナルが出ていたようです。日本株と米国債の利回りで同じ国、地域でもないし、為替も関係して同じ土俵で比べるのに無理があるんですが。まあ、暴落するときは皆、一緒と考えれば当て嵌めても良いかとは思いますが。逆イールドかつモデルのシグナルが”赤”。ファンダメンタル、テクニカルの両方駄目なとき、株(リート、コモディティも?)から”降りる”。3〜5年、株(リート、コモディティも?)に乗っていて良い。2〜3年、降りる(減らす)。ザックリ言うと、こんな感じです。
Posted by Werder Bremen at 2010年04月26日 14:11
>Werder Bremenさん

当ブログ初コメントをWerder Bremenさんから頂けるとは大変光栄です。

コア研を教えていただきありがとうございます。考え方や手法が私と似ていて驚きました。

テクニカル+ファンダメンタルズ投資の完成が私の最終目標です。

「明らかに皆がバブルに狂っている時期に売りシグナルが出たら売り」、というキレのあるトレードを5〜10年に一度だけ実行するような域に達したいものです(Werder Bremenさんは既にこの域に達しているとお見受けします)。

世界中がゼロ金利かつイールドが立っている現状は、売りシグナルが出てもホールドでOKかもしれないですね。しかし、新興国はどうなのか、バブルではないのか、今新興国株に売りシグナうが出たらどうすればよいのか?まだまだ私は修行が必要です。

今後ともよろしくお願いします。


Posted by 市原 at 2010年04月27日 07:33
>Werder Bremenさんは既にこの域に達しているとお見受けします
>まだまだ私は修行が必要です

こっちも修行中です(汗)。2006/06、10600万円で早期リタイア。年200万円の取り崩し。早、4年経過で800万円取崩+現在残高9800万円=10600万円ですから、今、漸く”イーブン・パー”で回ったところです。全英オープン、セントアンドリュースのタコ壺・バンカー(日本のコースではありえない)に嵌まりましたが、ナントかグリーンへ乗せたようで2打ロス、ダブルボギーくらいで収まったのは奇跡的って感じです(汗)。

運が良かったところも。塩爺非課税枠。02年購入→05-07年売却でいくら利益があっても”無税”。07年までに売れば脱税できると機械的に売った株も結構あった。完璧ではないにしても。ただ、運から学んだこともあります。あの大暴落の後、「あ、ベキ分布か。爆上げした後、爆下げね。ふ〜ん、成程。」。持っていた米国長期ゼロクーポン債(ETFではEDVに相当)、怪しげな、不自然な爆上げしていたんで08年末、09年初に売りました。大天井だったみたいです(汗)。
http://nightwalker.cocolog-nifty.com/money/2009/01/post-62e8.html#comments

http://finance.yahoo.com/echarts?s=TLT#chart2:symbol=tlt;range=5y;compare=edv;indicator=volume;charttype=line;crosshair=on;ohlcvalues=0;logscale=on;source=undefined

ほんの一握りの人達は、教科書、専門家の言う(書いてある)ことに”修整”が必要かなと気付き始めたようです。大政翼賛会の幹部?は、「日本は全戦全勝!神の国!」とアホなこと、まだ、言っているようですが(汗)。

http://blog.livedoor.jp/tsurao/archives/1105596.html#comments
>(抜粋)でも、でも、でも、でも、でも、でも、・・・初心者に(正規分布でも95%の確率しかない)±2σの最大損失はもとより、正規分布前提のリスクを信じさせてしまうのはよろしくないのではないでしょうか。

http://www.fund-no-umi.com/blog/2010/04/5-8880.html
>(抜粋)「期待リターン通りに複利で増えると考えるのは間違ってる! 複利でなんか増えないよ!」とね。

但し、テクニカルで売買する方法にも問題があります。税金です。頻繁に売買すると、例えば、将来、20%課税?毎回、種銭が税金で減らされてから次回へ投資。税繰延効果が出ません。まあ、税金は”御上”が決めることで泣く子と地頭には勝てないのですが。だから、あの長野のFP、敢えて「DC(401k)」としたんでしょうね。因みに私も個人型401K使っています。合法的脱税、結構、効果的です。だって最近のY、N、Tとかの投資本。○△歳までに3千万、7千万円、1億円を作る?例えば、ドルコスト法で投資元本3〜5千万円とかで一億円達成!現金化するとき20%課税だと、8.6〜9千万円に後退です・・・orz。こういう意味でも、あの連中、机上の”計算”だけで、実戦(践)、現実が抜け落ちている。「入口」は考えても「出口」が・・・。

長々と書き失礼しました。

ではでは
Posted by Werder Bremen at 2010年04月27日 17:22
Werder Bremenさん

2006年からイーブンの成績とは素晴らしいですね。米国ゼロクーポン債の売りお見事です。

正規分布と複利効果を過剰に演出してインデックスのバイ&ホールドを売りこむ今の風潮には、私も危惧を感じております。
もし日本の個人金融資産がインデックス投資をしていたら、1400兆円ある資産が、今頃は1000兆円を切っていたかもしれません。

税金は頭の痛い問題ですね。信託報酬やETF取引手数料はどんどん下がっていますが、税金は簡単には下がりそうにないですね。現在の10%税率が続くことを祈るのみです。


Posted by 市原 at 2010年04月30日 08:21
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